2015年に出会ったナイスなアイデア作品記録
2015年も終わりに近づいているので、今年僕が出会った、悔しいくらい面白いと思ったアイデア作品をまとめようと思います。
僕が作品に出会ったのが今年というだけで、その作品が世に公開されたのは数年前、なんていうやつも含まれていたりしますが、「今更それ知ったんかい!」という恥ずかしさに負けることなく全部紹介していこうと思います。
#1 言葉の重み
単位展にて展示されていた作品です。仕事と家庭とどっちが大事?という命題がありますが、それを実際に物理的な重さで測ってみたというものです。
物理天秤による表現には劣りそうですが、Web上の作品としても成立しそうです。これは職業上の性なのですが、これWebでもできたな〜って思えると、より悔しさが引き立ちます。
#2 たなくじ
月曜朝にNHKでやっている番組の1コーナーです。爆笑問題の田中さんが、上のようにおみくじの結果をもった画像が、パラパラと高速で流れるので、その瞬間をカメラで撮ります。
すると、カメラに映った瞬間のおみくじが、自分の今日の運勢というわけです。テレビなのに、インタラクティブ。すごい発想です。
instagramには、#たなくじというハッシュタグのついた画像が毎週のように投稿されています。インターネット的!
#たなくじ • Instagram photos and videos
#3 折り返し翻訳〜日本語から日本語へ〜
機械の自動翻訳を利用して、日本語を外国語へ変換し、もう一度日本語に戻したらどうなるか?を実験できるサイトです。
自動翻訳は完璧でないので元通りの日本語には戻らず、そのトンチンカンな感じが面白いです。
#4 対偶bot
負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じぬくこと、それが一番大事でないときは、ダメになりそうなときではない。
— 対偶bot (@taigu_bot) December 25, 2015
名言や歌詞を、逆の逆、つまり対偶で表現したツイートをつぶやくbotです。
対偶なので元の言葉の意味とは実質同じになるのですが、述べられていることの対象は逆になっているので、やや気の抜けた文章ができあがります。
#5 偶然短歌bot
パッキンの撤去やバレルそのものの交換という方法がある #tanka
— 偶然短歌bot (@g57577) December 25, 2015
ウィキペディア日本語版「ホップアップシステム」より https://t.co/6JdUYuGhnD
Wikipediaに掲載されている文章の中から、偶然 五七五七七 になっている部分を拾ってきてつぶやくbotです。
なんの詩的な感じもない無機質な文章なのに、短歌の小気味よいリズムになっているのが常に70点くらいの面白さを提供してくれます。
#6 #Handsoff
キーボードの「Q」「S」「P」「L」という4つのキーを同時に押し続けている間だけ、アダルトサイトの動画を観ることができるというキャンペーンサイトのアイデアです。つまり、映像はタダで見られるけど、その代償として手は使えないということですね。拷問だ!面白い!
#7 Touch Pianist
パソコンのキーボードを適当に叩くと、まるで自分がピアニストになったかのように演奏ができるサイトです。わざとリズムをゆっくりしたり早くしたりしても、それがむしろプロっぽい緩急を演じている風になって面白いです。
スマホアプリもありますが、やはりパソコンのキーボードのほうが鍵盤の感覚に近いのでオススメです。
#8 SHOOUTING!!!
TOKYO DESING WEEKに出展されていたインタラクティブブースです。
ブース内にはマイクが設置されていて、ある一定音量以上の声で叫ぶとカメラのシャッターが切られるという仕組みです。大きく口を開いて叫んだ表情で、必然的に良い写真が撮れる仕組みになっていて素晴らしいですね。
#9 すたどんたん
「すたどんたん」「どんどこどこどこ」「つつたんつつたんつつたん」等、ドラムの音っぽい擬音語を入力すると、実際にその言葉に合う音が流れるサイトです。
よくできていますね。ギターの「ピロピロ〜」とかも変換できたら面白そう。
#10 EVERY SECOND ON THE INTERNET
twitter, tumblr, facebookといった各種著名Webサービスで、1秒あたりに投稿されるポスト数をインフォグラフィックで表したサイトです。投稿数が少ないものから、下にいくに従って徐々に投稿数の多いサービスになっていくつくりが面白いですね。
最後のほうになると、馬鹿みたいにスクロール量が多くて、こんなに投稿させられてるのかーっていう驚きを上手く表現していると思います。
#11 LOGO MOTION
デザインの近いロゴ2つをパラパラアニメで表現した作品です。見ていて飽きないし、これだけ集めたのがスゴイです。
#12 EVERYTHING IN IT’S RIGHT PLACE
http://yugop.net/study/ERP.swf
結構前の、中村勇吾さんの作品です。物理運動を逆算して、ランダムに落下してきたように見える箱が、静止する頃には必ず積み重なるという作品です。これも、見ていて気持ちが良いです。
物理現象としての面白さと、どうやって計算しているんだろう?というプログラマ目線からの面白さを両立させているのがすごいです。
#13 EVERY DAY IS SPECIAL
こちらも結構前の、川村真司さんの作品です。世界中の祝日を集めてカレンダーにすることで、毎日が特別な日なんだ、というのを伝えた作品です。
ピースフルな感じが良いですね。
#14 Google Feud
googleの検索予測候補に出てくる単語を隠しておいて、クイズにしたコンテンツです。
一般的に他の人がどう考えているのか?何を検索したがっているのか?を予想するのが面白いですね。テクノロジーを逆手にとっていてうまいなあと思います。
#15 Video First and Last Frame
First and Final Frames from Jacob T. Swinney on Vimeo.
色んな映画の、最初と最後のシーンだけを集めたムービー。その間にあったことを補完するために想像力を掻き立てられるのが面白いですね。
#16 ポケモンヒュージョン
結構前からあるやつですが、ポケモンを2種類選ぶと、その2種類のポケモンを融合させた架空のポケモンができあがるというコンテンツです。
プログラムで自動生成するのは多分難しいので、1体1体手作業で画を作っているんだろうなあ。その作り込みがすごい。
#17 Bob Dylan "Like A Rolling Stone" - Official Interactive Video!
Bob DylanのLike A Rolling Stoneのプロモーションサイト。一見ただのミュージックビデオのように見えますが、チャンネルを替えてみると、全ての番組に映っている出演者がちゃっかりとLike A Rolling Stoneを口ずさんでいるという演出をしています。
こういう不特定多数の人々がみんな同じことをしている様子って、えも言われぬ多幸感がありますね。年末感だったり、ドラゴンボールの元気玉のシーンなんかも同じ類だと思います。
#18 I Am Sitting In Stagram
I Am Sitting In Stagram - all four runs - fast from Pete Ashton on Vimeo.
instagramのフィルターに同じ画像を繰り返しかけることで、画質が劣化していく様子を収めたムービー。デジタルの加工なんだけど、アナログのにおいのする感じが良いですね。そして、想像以上に画質は劣化していくもんですね。
#19 The Infinite Jukebox
楽曲のmp3データをアップロードすると、その曲中で、繋げても違和感の無い2箇所を自動解析してくれて1曲を止まることなく延々と聞き続けることのできるサービス。
アイデアも素晴らしいし、実現する技術力もすごいです。
For when your favorite song just isn't long enough
というキャッチコピーもまた、洒落ていますね。
#20 Mira the robot playing peek-a-boo
ロボットに顔認証機能を搭載し、「いないいないばあ」ができるようにしたもの。
技術的にはシンプルですが、音や外観も相まってとてもかわいいですね。
ロボットに、こうした人間っぽいかわいさを感じさせるやつは強いなと思います。
#21 まばたき証明写真
見た目はどこにでもあるような証明写真機なのですが、画像認識技術を使って、まばたきをした瞬間にシャッターが切られるようになっている、一見ちょっと意地悪な写真機です。
作品のコンセプトは、
人の顔ってまばたきをしていても十分その人らしさが出ていると思ったんです。なのでまばたきの瞬間もあなたであることを証明します、という写真機を作りたかった。
とのこと。ここで撮られた写真たちをたくさん並べると、また面白い見え方になりそうです。
#22 3,500万曲ビルボード
渋谷PARCOスペイン坂広場に設置された大きなボード。近くで見てみるとイヤホンジャックが大量に配置されており、そこにイヤホンのプラグを差し込めば音楽が聴けるというGoogle Play Musicのプロモーションイベントです。つい色んな穴にイヤホンを挿してたくさんの楽曲を楽しみたくなりそうです。
以上です。